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会社・組織の「チームワーク」をいかに具体的に高めていくか?

会社・組織の「チームワーク」をいかに具体的に高めていくか?

会社・組織の「チームワーク」をいかに具体的に高めていくか?


中堅・中小企業の問題

出典:写真AC



[2018/01/04 執筆者:石川英明]


今回のテーマは、「チームワーク」です。 会社のチームワークを高めることが、 組織運営上で重要なポイントであることはこれまでにも取り上げていますが、 今回は、組織の「チームワーク」を具体的に高めていく手法について、 深く掘り下げて、ご紹介していきたいと思います。

チームワークを高めると、会社の生産性があがる


「社員の生産性を極限まで高めるには、どうすればいいのか」

多くの経営者が長年取り組んできたこのテーマに対して、 Google社が、2012年にある調査結果を発表しました。Google社内には様々な業務に携わる数百のチームがあるとされるが、 その中には生産性の高いチームもあれば、そうでないところもある。 同じ会社の従業員なのに、何故、そのような違いが出るのか?

この疑問をさまざまな角度から調査・分析した結果、 「心理的安全性が高いチームほど、生産性が高い」ことがわかったのです。

※心理的安全性 :
他者への心遣いや同情、あるいは配慮や共感がある状態。 誰もが安心してリスクを冒し、意見を述べ、質問できるような環境。

※Googleのプロジェクトアリストテレス : http://qq4q.biz/GCz3


また、MITのダニエルキム教授は「成功循環」という概念を提唱しています。

ダニエルキム・成功循環


※成功循環:
関係の質が高まると、思考の質が高まり、それが行動の質につながって、 「結果」が良くなり、それがまた関係の質を高めるという循環です。 関係の質は、お互いの相互理解が深まると高まります。

ここでも”関係の質”を高めていくことが、 チーム全体組織全体として成功していく鍵として紹介されています。


チームワークがよい、風通しが良い、何でも相談できる、仲が良い・・・ 微妙にニュアンスは違うものですが、ざっくりと 「チームワークのよい方が、仕事がはかどる」と言って、 間違いではないようです。 仕事がはかどるだけでなく、 チームワークのよい組織は、 職場でのストレスが少なく、離職率の低下にもつながります。

チームワークの悪い組織は、業務効率も低下してしまいます。 単純に、ちゃんと情報を共有しない。電話しない。 仲が良ければすっと電話するところを、面倒がる。 そういうことが起こるわけです。 それではなかなか効率的・効果的に仕事を進めることが難しくなります。



チームワークをいかに具体的に高めていくか?


では、チームワークとはどのように高めていけばいいのでしょうか。 今回は、チームワークを具体的に高めていく手法について、 次の基本的な4つのポイントをご紹介したいと思います。


【A】ThanksやGoodを共有する
【B】個人的特性を理解しあう(Strengthの相互理解など)
【C】業務上のつながりの理解を深める(業務フローの整理、システム図の整理、Proud&Sorry、苦労をインタビューしあうなど)
【D】(さらに成熟させていくには)個人的背景を共有する



【A】ThanksやGoodを共有する


「ありがとう」と言われたら、誰でも嬉しいものですし、 自分がやったことが貢献している、役に立っている、喜ばれている、 といったことを実感出来て気持ちのいいものです。 しかし、 職場で「ありがとう」を言われることがほとんどない、 という人が多いものでもあります。

例えば、ファミレスでアルバイトしている学生だって、 自分が料理を運んで、お客様から「ありがとう」と気持ちよく言われれば、 それは嬉しいものです。 自分が料理を運んでも、目も向けられず、声もかけられず、会釈すらなく、 ただテーブルに料理を置くだけでは、なんだか心がすさんできます。

しかし、どうしても忙しい職場では、同僚同士でも、つい 「お、ありがとう」を言うゆとりがなくて声をかけられなかったりします。 「ありがとう」と思っていても、 忙しくて、ついつい自分の仕事に専念してしまう。 そういう中で、 あえて強制的に「ありがとう」を伝え合う機会を作るのです。 (ただし、細かい技術があり、 それを外すと逆効果になってしまうこともあるのですが)

そうすることで 「なんだ、ちゃんと感謝されてたんだ」 「感謝してもらえてるのはなんとなく分かってたけど、 やっぱり言葉にして感謝してもらえると嬉しいなぁ。」 といったことが起こります。


これそのものは、直接売上になる時間ではないのですが、 チームワークは確実に良くなります。 チームワークがよくなれば業務効率はまず上がります。 すぐには上がらなくてもじわじわ上がっていきます。


【B】個人的特性を理解しあう(Strengthの相互理解など)


「なんであいつは、あんなことするんだ!」 「なんで、あの人はこれがわからないんだろう。。。」

そんなストレスが職場にはいっぱいあります。 こういったストレスの半分近くは 「多様性に対する理解不足」が原因であると言っても過言ではありません。


“Strength Finder”というツールがあり、 こちらは強くお勧めできるものなのですが、人の強みを34に分類し、 ある人の強みトップ5を教えてくれる、というツールです。

https://goo.gl/CBdCQk

これをベースにワークショップなどを開催すると確実に、 個人的特性の理解が深まり、チームワークが向上します。 これは簡単に言うならば「左利きの人に、右手で箸を持てって、 そんな無茶なお願いをしていたんだな」ということが、 お互いに分かり合える、というようなことが起こります。


左利きならば、左手で箸を使えばいいわけです。 「仕事は右手でしなければならない!」と決めつけていたほうが、 問題だったように気づきます。 実際は、これほど単純ではなくもう少し複雑ではありますが、 比喩としては適切でもあります。

同じ日本人で、同じように仕事ができると思っていた同僚が 「実はアメリカ人かってくらい違ったんだ」とか 「実は左利きだったんだ」とか 「実は、視力は悪いけど、聴力はよかったんだ」とか、 そういうことが分かり合えて、 お互いの活かし方がよく分かるようになる、といったイメージです。

(実はアメリカ人だったのなら、英語の仕事をしてもらうのがよいし、 実は左利きだったなら左手で仕事をしてもらうのがよいし、 実は聴力がよいのなら、画家より音楽家がよかったかもしれないのです)

Strength

【C】業務上のつながりの理解を深める(業務フローの整理、システム図の整理、Proud&Sorry、苦労をインタビューしあうなど)


これは、よくある構図としては「営業と経理が仲が悪い」とか 「販売と生産が仲が悪い」といったような状況です。 どうしてもある範囲にはおいては利害が相反する関係であるので 仕方がないものでもあります。

例えば営業が「ここはお金の使いどころ!」と思うのに、 経理は「ホントにそのお金使う必要あるんですか?」と言ってくるとか。 例えば販売が「やった大口契約取れた!」と思っていても、 生産が「なんだよ、無茶な受注とってきやがって。。。」 となってしまったりとか。 そういう風に、仲が悪くなりやすい構造があるのです。

しかし、本来は 「自社の利益を増やす」「利益を増やして給料を増やす」みたいなことで 共通の目標をもって頑張れる仲間のはずなのです。 でも、なぜか、チームワークが悪くなってします。 それを解決する一つの方法が 業務フローの整理であり、 システム図での整理なのです。

業務フローの整理・システム図

【D】(さらに成熟させていくには)個人的背景を共有する


真にWLBの良い職場というのは、 こういった相互理解・相互尊重が深まっている職場です。 「働き方改革」が2018年現在流行していますが、 働き方改革の本質の一つは、間違いなく、 この“職場における相互理解・相互尊重”にあると確信しています。

というのも例えば、会社の規則として 「育児のための時短勤務を認める」と号令をかけても、 実際に働く職場の仲間が、子育てに対して理解が深くて 本当に快く保育園に迎えにいくのに送り出してくれるのか、 それとも「なんだよ、忙しいのに、いいな、あいつは早く帰れて」 といった反応になってしまうのか。
それによって、真の満足度や安心感は全く違うものになってしまうのです。

▼ ワークライフバランス(WLB)や働き方改革に関する詳しい記事はこちら


これら代表的な4つの施策を打つことで、 確実に会社のチームワークはよくなっていきます。

チームワーク改善から業績を伸ばした企業の実例


今ご紹介したポイントに基づき、Thanksの共有をし、業務フローを整理して、 チームワークが(ひいては業務効率が)とても改善された会社があります。

その会社はメーカーで営業・製造開発・在庫管理・顧客サポート・ マーケティングと部門が分かれていました。

起こっていた事象としては

・営業から見ると、開発が納期遅れを起こすのでお客様からクレームが来る
・開発からすると、どれが当たるか分からないので手広く作るしかない、 結果としてどうしても納期が遅れがちになる
・在庫管理からすると、開発は遅れるし、営業は急かすしで、板挟みになる
・顧客サポートからすると、品質の悪いものも市場に出て、 どうしてもクレームが増え、会社のブランド価値が下がる
・マーケティングからすると、 全製品売れ筋商品として頑張るため業務量が膨大

といった感じのことでした。

中堅・中小企業の問題

出典:写真AC



この会社ではまずThanksとSorryの共有を徹底しました。

例えば、営業からすると 「需要予測を上手く開発に伝えられなくて “全部作ろう”にさせてしまってごめんなさい」 「いつも在庫管理に無理を言って、無理やり納期を間に合わせてもらって ホントに助かっています。ありがとうございます」 と言ったようなことをちゃんとコミュニケーションしました。

それによって多少なりとも感情的なわだかまりが減ったところで、 業務フローを可視化し、全体で起こっていることを、 システムシンキングも用いながら整理しました。


さらに、Strengthの相互理解と、個人的背景の相互理解を深めていくと、 本当に素晴らしいチームワークの会社になっていきました。 業務効率は向上し、離職率は低下し、 市場が縮小していくところでビジネスをやっている中で、 競合の多くが倒産していきましたが、むしろ業績が向上していったのです。

チームワークの向上に取り組む際、気を付けたいこと


「やっぱり会社のチームワークをよくしていきたい」と、 社員に働きかけていくとき、 評価制度が整っていないと、足を引っ張ることになります。

「チーム内の誰かを助ける」「他部署の大変さをよく見てサポートする」 ということを頑張っても評価されない、 なんなら、それによって生じた「自分の仕事の遅れ」は厳しく叱責される。これでは、チームワークをよくするために働こうとは思えません。

「ちゃんと自分の仕事をすることが優先か、 それとも自分の仕事を後回しにしてでも他を助けることが大事な場面か」 という判断はとても難しいものです。


しかし、この難しい判断を一律 「まずは自分の仕事をやること。それが出来てなければ全て減点」とか 「他部署を助けてもちっとも評価されない」のだとしたら、 社員の気持ちとしては「だったらしょうがない。自分の仕事だけやろう」と なってしまうのです。

ですから、評価制度においてチームワークに対する評価は必要になります。 (注意点があるのは“評価項目にあるから、助けよう”と、 “仲間なんだから当然助ける、それをちゃんと上司も分かってくれている 安心感がある”というのは、全然別物であるということです)



いかがだったでしょうか。今回は、組織におけるチームワークの重要性やチームワークを高めるための施策を中心にご紹介しました。

株式会社Co-ducationでは、組織のチームワークを高めるためのワークショップや研修の支援を行っています。ご興味がございましたら、「組織コンサルティング」をご参考にしてください。

また、自分で会社のチームワークを高めていきたいが、そのコツは学びたいという経営者様向けに「社長のための組織マネジメント講座」を開催しております。こちらも、お気軽にお問い合わせください。


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