会社を活性化するために
大切な経営陣の【リーダーシップ】とは?
会社を活性化するために
大切な経営陣の
【リーダーシップ】とは?
こんにちは。会社活性化メール講座も今日で最後になりました!最終日の今日は「リーダーシップ」についてです。
社長自身の存在が、その会社に大きな影響を与えていることは間違いありません。社長に卓越した営業力があれば、その営業力によって会社の収益は拡大するものですし、社長に業務システムの構築力があれば、会社に効率的な業務システムがもたらされます。
同じように、社長に会社を活性化させるリーダーシップがあれば、その会社は活性化していきます。社員はイキイキと働き、高いパフォーマンスを発揮し、会社の成長に貢献してくれるようになります。社長自身の「会社を活性化させる能力」が高まれば、否が応でも会社は活性化していくことになります。
ここまでの9日間の内容を実践していただくことでも「会社を活性させる能力」を高めていただけるものと思います。そのための会社活性化メール講座ですから当然です。そして最終回の今日は、社長自身のリーダーシップというところにフォーカスをしてお伝えしていきたいと思います。
どんな〇〇を持っているかが鍵
組織を活性化させる
リーダーシップの最大要素
組織を活性化させる
リーダーシップの
最大要素
組織を活性化させる社長のリーダーシップの最大の要素は「社員の活躍が、会社の成長につながる」と思っている、ということです。
これはとても当たり前のように聞こえるかもしれませんが、とても重要な要素です。
社員の活躍が会社の成長につながると考えていれば、「では、どうしたら社員に活躍してもらえるようにできるだろうか?」と考えることでしょう。しかし、世の中の経営者はそのようなことを考える方ばかりではありません。どんな問いを持っているかということは、そのままどんなことに大きくエネルギーを割くことになるかにつながっています。
例えば「どうしたらもっとサッカーが上手くなるか?」という問いをもつ人間は、サッカー選手としてどんどんと上達していくことになるでしょう。似たような環境にいても「どうしたらチームがもっと勝てるようになるか?」という問いを持つ人間は、考えることも、行動することも変わってくることでしょう。
「この宇宙はどうやって始まったのだろう?」という問いが大事な人は科学者になるかもしれません。「どうしたらこの病気を治せるようになるだろうか?」という問いを持つ人は、大学病院で研究者になるかもしれません。「どうしたら病気で困っている人の役に立てるだろうか?」という問いを持つ人は、看護師や医師になるかもしれません。
どんな問いを持っているかということは、とても大きな影響を持つことなのです。
「どうしたら社員に活躍してもらえるようにできるだろうか?」という問いを持っているということ、それ自体が、会社を活性化させる社長のリーダーシップとして根源的に大事なことになります。
経営者として、「どうしたら売上を拡大できるだろうか?」「どうしたら利益率を高められるだろうか?」など、重要な問いはいくつもあります。その重要な問いの一つとして「どうしたら社員が活躍できる会社になるか?」も入っているということが、とても重要なのです。
もし「社員の成長や活躍ということは、会社の成長には関係ない」「人間の意欲や能力に依存しない経営システムを構築することが重要である」というような考え方であれば、会社を活性化することは難しいでしょう。というよりも、そもそも会社を活性化させたい、と思わないだろうと思います。
この会社活性化メール講座を読もうと思われたあなたは、そういう意味で、会社を活性化させるうえで最も根源的に重要なリーダーシップをお持ちだということです。「どうしたら会社を活性化できるだろうか?」という問いをお持ちだったからこそ、このメール講座を読んでみようと思われたはずだからです。
注目すべき観点
社員が活躍する会社になるために
重要な2つのこと
社員が活躍する
会社になるために
重要な2つのこと
社員が活躍するうえでとても重要な点が二つあります。
一つ目は「活躍する方向性が、会社(社長)の方向性と重なっている」ということです。極端な例ですが、社員Aが社内ですごく活躍していたとします。それは、社員Aが社内で英語の勉強会を主催し、それが他の社員にもとても好評だ、というようなものだったとしましょう。確かに社員Aは活躍をしているのかもしれません。
しかし、会社としては英語を使う業務もないし、海外進出の予定もないとなれば、その社員Aの活躍というのは、会社にとっては「会社の発展に貢献してくれている」とは言えないものでしょう。
だから経営者としては「社員個人が活躍したい方向」と「社長として活躍してほしい方向」のすり合わせを常に行っている必要があります。このすり合わせなしに「とにかく、個人がやりたいことをやって楽しく働いてくれればいいよ」というわけにはいかないでしょう。
もう一つは「社員の活躍に投資をする」ということです。投資はお金だけに限らず、時間を投資するということもありますが、広告に投資をするというのはとても分かりやすいものです。「広告費に1000万円を投資したら、5000万円の売上が上がった」となれば、投資対効果があります。しかし「社員が活躍できるよう、教育に1000万円を投資したら、5000万円売上が伸びた」というのは、因果関係を証明することがとても難しいものです。
しかしそれでも「社員への投資は、必ず会社の成長につながっている」と思っている経営者であれば、社員に投資するということをしていくでしょう。しかし、「社員に投資をしてもリターンがあるか分からない」「分からないものには投資しない」という考えであれば、時間やお金を割いて、会社を活性化させる、社員が活躍できる環境づくりをするということには手を出せないでしょう。
社員をどのように見ているか
スペックの高い
人材を採用する
という発想の
裏にある考え方
社員をもし機械のように見ていたとしたら「スペックの高い人材を採用する」という発想になるでしょう。
購入したパソコンと同じで、CPUやメモリなど、固定化している数値によってスペックは決まっています。どれだけ速い仕事ができるかは、そのままパソコンのスペックに依存します。
社員を機械のように見ているのであれば、高スペック人材を採用することに注力することになるでしょうし、機械同士の連携が上手くいくようなシステムを組むことになるでしょう。
それは一種の「工場」です。工場長が全てを設計し、設計したとおりに工場は動いて生産する。どんなものを作るか?どんな作り方でつくるか?といった「考える」仕事は、工場長だけのもので、あとは全て「言われた通りに、素早く正確に動く」ということが求められます。
人を機械のように見ているのであれば、そのようなマネジメントを採用することになるでしょう。しかし残念ながら、そのような「見方」であったときには、活気あふれる会社というものを作ることは非常に難しいと言わざるを得ません。
ロンドンビジネススクールのゲイリーハメルはこう言っています。
顧客が毎朝起きて「何か新しいもの、ほかとは違うもの、素晴らしいものはないか?」と考えるような世の中では、企業が繁栄するかどうかは、あらゆる階層の社員の主体性、想像力、情熱を引き出せるかどうかにかかっている。
そしてそのためには、全員が自分の仕事、勤務先やその使命と精神面で強くつながっていることが欠かせない。 レベル1から3※は、世界のどこでも雇うことができるので、社員から従順さ、勤勉さ、知識だけしか引き出せないなら、あなたの会社はいずれ経営が傾くということである。 主体性を持った人材は、課題や機会を見て取るとすぐさま行動を起こす。 創造性は、常識に挑戦する意欲を持ち、いつでも素晴らしいアイデアはないかとよその業界の様子を探るような、そんな資質だ。
情熱は、仕事を使命、社会をよい方向に変える手段として捉える姿勢である。このような情熱漲る人材にとっては、仕事と趣味の境界はあったとしてもごく曖昧なものだ。彼らは仕事に自分のすべてを傾ける。 創造性が大きな意味を持つ今日の経済で最大の価値を生む資質とは、ピラミッドの頂点に位置する「情熱」である。大胆さ、想像力、熱意こそが、差別化の究極の源泉である。
組織が活性化しているとは、その組織で働いている一人一人が活性化しているということです。一人一人の、主体性や、創造性や情熱が発揮されているということです。機械には主体性も創造性も情熱もありません。設定されたとおりに仕事を処理するだけです。
社員を「主体性や、創造性や情熱を持った存在」として見ているかどうか、このことは根本的に重要な要素になります。
もし社員が機械なのであれば、PCを強化するように、メモリを追加し、通信環境を強化し、CPUを入れ替えるといったことをすれば、着実に性能がアップします。
しかしもし社員が植物のような存在だとしたら、種を植えただけでは芽は出てきませんし、水やりをすることも必要です。日光が当たるとか、風通しが良いなどの環境の整備も必要になるでしょう。早く成長させようとして、水をやりすぎると根腐れを起こしてしまい、逆に成長を止めてしまったりします。芽が出てから花が咲くまでに3か月かかるものであれば、無理やり1か月で咲かそうとしても無理があります。
人間は、ある意味では機械よりも不便で「メモリ追加」「通信環境強化」「CPU入れ替え」といったことを同時に行って、性能をいっぺんにアップするということができません。
一方で人間の素晴らしいところは、いくらでも成長する可能性があるというところです。適切な挑戦の機会や、学習の機会があれば、無限に成長していくことができます。
社員一人一人の才能が開花することができれば、会社は素晴らしい状態になります。そしてまさに開花するためには、その花の個性が生かされていることが大切になります。日差しの強いところを好む花もあれば、日陰の方がよく育つ植物もいます。水を多めにやったほうがいいものもありますし、ほとんど水やりをしない方がよいものもあります。
人を機械として見るのではなく、人として見て、それぞれの個性を伸ばせるような環境を用意することで社員一人一人は活性化していきます。「そのように社員に接していこう」という想いこそが、会社を活性化させるリーダーシップの起点だということです。
経営者だからできることは
社員の活性化に
経営者の時間を投資する
社員の活性化に
経営者の時間を
投資する
ここからご紹介する内容は「社長一人で全て対応するべき」というものではありません。外注を使ったり、部下に任せたりできる領域もたくさんあります。
どんな未来を実現したいのか、どんな価値を創造したいのか、そういったことを社長が語ることにはとても意味があります。
「レンガを積む」という仕事に、「社長が語るビジョン」は、やりがいや意味を付与することができます。語られたビジョンで、世界で最も有名なものの一つはキング牧師のI have a dreamと言って言いかもしれません。「私には夢がある。いつか、子供たちが肌の色に関係なく遊んでいる世界を」
毎日の仕事は、華々しい作業ばかりではありませんが、日々の仕事は何につながっているのか、そのことを忙しさは見失わせてしまうことがあります。ある程度の頻度で社長がビジョンを語ることで、そこを見失わないですむようにすることができます。
また語るというのは、説明する、話すということとは違います。社長自身が、「自分たちの仕事にはこんな意義がある」「自分たちの仕事の先にこんな素晴らしいことがある」ということを、想いを込めて語るのです。これは「文書化された資料」などには出来ない機能です。
音楽をただ聞くだけでいいのであれば人はCDから再生されたもので満足するのでしょうが、ライブ、コンサート、フェストといったものに出向きます。それはライブによって受け取れるものが、CDの再生とは違うものがあると分かっているからです。
社長が、自らの口で、社員に語りかけるビジョンには、額縁に飾られた経営理念の書とは違う価値があるのです。
社長自身が、自らの想いを語ります。例えば「今月、仕事をしていてうれしかったは・・・」と語ります。「なぜ、このような仕事を始めたかというと・・・」と創業の想いを語ることもよいでしょう。「競合がいいサービスを出してきて悔しかった」というようなことを自己開示してもよいでしょう。
人が活性化する一つの側面は、人の想いに触れたときです。自分のやっている仕事が無味乾燥な「処理すべきこと」ではなく、血の通った大切な営みであると感じることができるのは、人の「想い」に触れたときです。
もちろん顧客からの感謝の声なども、想いに触れる一つの形ですが、社長が日々どんなことを感じているのかを聞くことも、想いに触れる一つの方です。
リーダーは冷静沈着であるべきで、感情など表現するべきでないと考える人もいるかもしれませんが、多くの優秀なリーダーには、人の感情部分を刺激することの上手なスピーカーがいます。例えば、プロサッカーの世界では、名監督と言われるような存在で選手を鼓舞するプレゼンをする人はたくさんいます。
社長が、自分自身の想いや感情を自己開示することは、社長への親近感や信頼感を高めることにもつながります。また「この会社では、想いや感情も大切にされる」という組織への信頼感、心理的安全性を高めることにもつながります。会社を活性化させるのです。
コーチングの機能は5日目にお伝えしたように、いくつかあります。「夢や目標を引き出す」「思考力を高める」「学習を促進する」といったことです。
社長が、よきコーチとなって、幹部の夢や目標を引き出すことができると、それは会社の活性化に大きな貢献となるでしょう。
お勧めしたいアクションの一つがこの社長が社内研修の講師を行うです。部下・社員のスキル不足を嘆く経営者は多いものですが、自身の育成力不足を嘆く経営者はそれほど多くないものです。経営者自身が育成力を高めることができれば、着実に組織力を高めることができます。
プロの講師、ということを考えると「生徒の成績という結果が全て」というところがあります。例えば予備校の講師であれば「自分はいい授業をしている。成績が上がらないのは生徒が悪いからだ」と言っていたら仕事にならないでしょう。社長が自分自身をそのような位置づけにおくことをすれば、社員の成長速度を飛躍的に高めることもできるでしょう。
ご支援してきたある会社では、社長が「管理職に、部下指導力が足りない」ということを嘆いていましたが、「社長自身が、起業大学の学長になって、管理職を育ててください」というお話をすると、そこから意識が切り替わり「私が管理職を育てていなかったのか!」となられました(かなり、はしょって書いていますが)。
そこから社長は、ご自身の講師力をどんどん磨かれて、それに応じるように管理職もどんどん成長していかれました。
おわりに
社長1人で
頑張っている会社を卒業する
社長1人で
頑張っている会社を
卒業する
ここまで述べてきたような内容は「社長が全て一人で行わなければならない」というようなものではありません。事業戦略を考えることにかけて天才的で、ご本人も楽しいけれど、部下の育成を直接やるとなると、全く楽しみが見いだせない、という経営者の方もいらっしゃいます。それはそれで問題ありません。
自分が不得意なところは、それを得意とする人に担ってもらえばよいのです。育成を得意とする役員、人事制度など内部環境を整えることが得意な役員、ビジョンを情熱的に語らせたら天才的な部長など、そういう「経営チーム」でもって対応していけばよいわけです。
一つ重要なことは「苦手なこと=価値のないこと」という認識に陥らないことです。例えば、事業戦略構築と、人材育成とがあったときに、前者が得意で好きな人は、後者に対して「価値がない、とまでは言わないが価値が低い」と思って軽んじることになる傾向があります。逆もまたしかりです。
大切なことは多くあるが、全て一人が好きで得意でなくてもよく、経営チームで特異を持ち寄ってくればよいわけです。その経営チームが機能するためには「どれも大切」「自分にも不得意はある」という認知があることは、前提として重要となります。
10日間、本当にお疲れさまでした。
1日目:常識的マネジメントの弊害
2日目:モチベーションや創造性の理論
3日目:心理的安全性どう構築するか
4日目:効果的なビジョンをいかに構築するか
5日目:ミドルマネジメントをいかに育てるか
6日目:社員の経営リテラシーを高めるには
7日目:本質的なチームワークを高めるには
8日目:会社を活性化させる評価制度とは
9日目:優秀な人材を採用する
10日目:会社を活性化させるリーダーシップ
と学んできていただきました。既にご存じであったり、実践していることもおありだったかと思いますし、知識や情報の幅を広げて頂けた部分もあったのではないかと思います。
会社が活性化していることは、社員や社長の過ごす時間に豊かさをもたらすことでもありますし、もちろん、業績につながることでもあります。
会社が活性化しているというのは、突き詰めて考えていくと「社員一人一人が活性化している」×「活性化したベクトルが会社として揃っている」ということになってきます。ということは「人間というものは、いかにして活性化されるものなのか?」という知見と、「効果的な合意はどのようにして生み出せるのか?」という知見こそが重要だということになります。
この10日間の中で、この2つの側面に関して、できる限りの情報をお伝えしてきました。ぜひ、情報を活用して、自社の活性化にお役立ていただければと思います。
ここまで10日間の内容にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。ご覧いただいたみなさまにとって、価値ある学びと少しでもなっていれば幸いです。
会社を活性化するために大切なことは、10日間では伝えきれなかったところもありますが、幹となるエッセンスの部分はかなりお伝え出来たのではないかと思っています。
ただ、実際にアクションを取っていくとなると、この10日間の内容だけであっても、どこから手を付けたらよいか分からない・・・となるほど多面的なところがあったかと思います。
Co-ducationでは、組織診断ツールを活用して「実際問題、うちの会社は今どんな状況で、どこから手を付けていくのが良いのか?」というところに関して、ご提案するサービスをご提供しています。もしご興味がありましたら、ぜひ組織診断サービスについて一度ご検討いただければと思います。
Quiz&answer
クイズの答えと
さて、昨日お伝えしたクイズは以下のようなものでした。
昨日のクイズはこのような内容でした。
ア.リーダーとしてのあるべき姿が大事なので、その姿からズレた言動はしない
イ.リーダーは、公平性を担保するためにメンバーには関わらない
ウ.リーダーであっても不安などネガティブな感情も自己開示する
会社を活性化するうえで、どのようなリーダーのあり方が効果的だと思われますか?アイウ、それぞれを選んだ場合に、組織に対してそれぞれどのような影響があるでしょうか?
ぜひ一度考えてみてください。それでは、明日のメール講座最終回をお楽しみに!
どれが重要だと考えられたでしょうか?
一つずつ見ていきたいと思いますが、まず「ア.リーダーとしてのあるべき姿が大事なので、その姿からズレた言動はしない」は、重要ではあるものの、これをやりすぎるとリーダー自身が苦しくなってきます。リーダーも人間ですから、完璧ではいられません。であるにも関わらず無理に完璧であろうとすると、完璧を演じるようなことになってきます。
そうすると、そこで生じた無理や、ストレスというものが、大きな副作用を起こしてしまうことが頻繁に起こります。
「部下のミスもおおらかに許せるリーダーであろう」とし過ぎるあまりストレスをため込んでしまい、むしろ逆に「変なところで怒鳴りつけてしまう」というようなことが起こるのです。
「イ.リーダーは、公平性を担保するためにメンバーには関わらない」も難しい問題ですが、全く関わらないようにする、というのは会社活性化という視点からすると、お勧めはしにくいものです。個性として、それほど「社員一人一人に関心があるわけではない」というタイプの経営者の方もいらっしゃいます。それこそ、そういうタイプの方が「社長はこうあるべき」と考えて、無理に社員とのコミュニケーションを増やしても、むしろストレスが溜まり、副作用が大きくなったりもします。
そしてもちろん「お気に入りのAさんとばかり話をしている」というように、社員に不公平感を抱かせることも望ましくはありません。
しかし、今日の内容でも触れたように「リーダーの口からビジョンが語られて、やる気がわいた」「社長にコーチングしてもらって、成長の道筋が見えた」といったことが起こるのも実際のところです。「一切かかわらない」ではなく「自分の個性に応じて、無理のない範囲で関わる」といったことが大切になってくるでしょう。
最後の「ウ.リーダーであっても不安などネガティブな感情も自己開示する」ですが、これは、これからのリーダーにとって非常に重要な要素だと言えます。会社全体として、心理的安全性が高まるには「自己開示してよいのだ」という文化が醸成されていることが必要になりますが、社長の自己開示は、この文化情勢を強く促進してくれるものです。
組織力で勝負せず、会社を活性化させる必要もなく、社長のカリスマ性や、事業アイデアのみで勝負していくというのであれば、このような自己開示は不要かもしれません。
リーダーが不安や弱みを開示するといったことはとても勇気がいることでもあります。しかし、その勇気を出すことによって得られる果実は大きいものがあります。社員との信頼関係が深まったり、組織全体の心理的安全性が高まったりします。そして何より、実は、そのようなスタイルを取ったほうが、ほとんどの経営者にとっては「楽に経営ができる」「楽しく経営ができる」「そして経営が上手くいく」ということにつながるのです。
References
引用&参考文献
リスト
著:ジム・コリンズ、訳:山岡洋一 1995年 日経BP社
著:ジム・コリンズ、訳:山岡洋一 2001年 日経BP社
著:ゲイリー・ハメル、 訳:有賀 裕子 2013年 ダイヤモンド社
著:ゲイリー ハメル 2008年 日本経済新聞出版社
著:オリ・ブラフマン/ロッド・A・ベックストローム 、翻訳:糸井 恵 2007年 日経BP
著:マーカス バッキンガム 、翻訳:加賀山 卓朗 2006年 日本経済新聞出版
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