私は、2006年にヒューマンバリューに入社してから本格的に組織開発領域の仕事をするようになりました。そこから15年間、様々な組織の変化のお手伝いをずっとしてきています。大学を卒業後、最初に入ったアクセンチュアでも「組織の変革」に携わってはいたので、そこから数えると20年以上、組織変革の仕事をしてきました。

正直なところ、たくさんの失敗もしてきました。経営者の方と考え方が合わずに頓挫してしまったプロジェクトもあります。社員の方から反発をあびて上手くいかなかったワークショップもあります。そういったことが一つ一つ、今の仕事の血肉になっています。

組織変革の仕事は、知識や理論もとても大切ですが、どこまでいっても実践的なものだとも思います。「実際にやってみてなんぼ」というところです。技術課題か適応課題かと言えば、間違いなく適応課題の部類の仕事です。そして変革を支援する人間自身の問題でもあります。コンサルタントやファシリテーターとの名乗って、場に立つときに、時間を共に過ごす人たちの葛藤や痛みを浴びることもあります。そう言ったときに、変革支援者としての「Be」と「技術」と、その両方の大切さを痛感してきました。

そして、対話を通して組織が真に素晴らしくなっていくプロセスもたくさんたくさん体験させていただいてきました。私自身、以前は「会社が変わるなんて本当にあるのかな」と思っていました。しかし、15年前に魔法のように組織が変わっていくプロセスを伴走し、「本当に組織は変わるんだ」と衝撃を受けました。

そこから「どうして本当に変化が生じたのか？」「なぜ自分がやっても上手くいかないのか？」「変化を支援するためには何が大切なのか？」といった試行錯誤を続けて、自分なりに自信を持って【組織変革にとって大切なこと】をお伝えできるようになりました。「組織をより良くしたい」と思っている方と、この経験を共有し、より多くの組織の可能性が広がることを願っています。