Vol.8 支社間コミュニケーションのコツ
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今回のご相談内容
当社は、東京に本社があり、岐阜に工場があります。
基本的には社員同士は仲良くやっているのですが、物理的に離れていることもあってどうしても、東京・岐阜間でギクシャクしているところもあります。このような場合、どうしたらよいのでしょうか?
石川からのご回答
コミュニケーションのフォーマットを作成する
物理的に離れていて、コミュニケーションが必要で、しかしそれが上手くいかずにストレスがかかっている、という場合にまず見直すべきは「コミュニケーションのフォーマット」です。
本社と工場で「このフォーマットでやりとりをする」ということを決めます。本社が工場に伝えたい情報があり、工場としても本社に聞いとかないと仕事が進められない情報があるはずです。それらを整理したフォーマットをエクセルやワードなどでまずちゃんと作ることが第一歩です。
できればそのフォーマットづくりを「本社・工場の合同会議」で行いたいところです。どうして合同会議を行うかというと「その情報が必要な理由・背景」を丁寧に共有しやすいからです。
例えば工場からすると「納期が●日。だけではなくて、早くてもいいのか、遅くてもいいのか、絶対だめなのか、●日じゃないとダメな理由が知りたい」といったことがあったりします。
それは工場の稼働管理やライン管理的に、効率的に仕事をしようとすると、納期を多少ずらせるとラクであったりするからなわけですが、東京側はその状況がよく理解できていない、といようなことがあったりします。
そういった注意点を共有しながら「フォーマットを合同で作成する」ということが、まず第一歩です。
これだけでも業務上のコミュニケーションはかなり改善されると思いますが、それでも足りない部分は「オンライン会議」などの場を設けることで、補完することができます。
最近は「Zoom」に代表されるように、無料で使える多人数コミュニケーションツールが発達してきています。これらのツールを使うことで、物理的な距離を超えて、かなり円滑なコミュニケーションが取れるようになってきました。
東京・岐阜であるということに加えて本社・工場であるという関係性の中で、言葉足らずのために感情面で人間関係がもつれてしまうことなどはよくあることですが、こういったコミュニケーションツールを活用することで、感情面の交流もサポートし「気持ちよく助け合う」関係性を醸成していくことができます。
例えば毎朝とか、週に1回の朝とかに、東京・岐阜で合同の「朝礼」をオンラインで行います。
そして、お互いの仕事に対する「Thanks」を共有する、といった時間を10分でも持つことで、チームワークはぐっと良くなったりします。
これは、本当に多くのクライアント企業の実践の中で実感していることです。
今回のご相談への回答は以上になります。お役に立つところがあれば幸いです。
[Vol.8 2018/05/08配信号、執筆:石川英明]