Vol.88 社会の変化に対応する必要性―これまでは取り沙汰されることもなかったことが「問題」となる時代に

今回のご相談内容

先日の「柔道日本代表から学ぶ」の記事を拝見しました。

このニュースは私もYahoo!記事で読みましたが、スポーツ界、芸能界、政治などあらゆる分野でこれまでは取り沙汰されることもなかったようなことが「問題」として取り上げられるようになっていることに正直、結構ショックを受けています。

一企業の管理職として、自分の振る舞いに問題はないかあらためて自分を見つめなおすことも多くなりました。

自分自身の振る舞いももちろんですが、「職場」として、「会社全体」としても、社会の変化にあわせて、対応していく必要を感じています。

   

参考記事:“ロンドンでの惨敗”から9年、柔道男子はなぜ復権できたのか…高藤直寿が優勝直後に井上康生監督に“謝罪”した理由とは [2021/07/28/Number Web/松原孝臣]

https://number.bunshun.jp/articles/-/849102

Vol.87 柔道日本代表から学ぶ 昭和的な価値観からの脱却――時代の変化にあわせた変容の必要性

http://co-ducation.com/management087/

石川からのご回答

ビジネスにおいても価値観をアップデートすることは必要

ご相談いただいたとおり、例えば、差別表現などに対する感覚は、10年前、20年前と比較して明らかに厳しくなってきています。

性別に対する差別、人種に対する差別など、そういった言動が見えると、政治家や芸能人などはすぐに大きなニュースになります。オリンピックでも差別に類するような出来事で、辞任や解任などが相次ぎました。

「先輩が後輩をイジる」といった構図は、以前はバラエティ番組では笑いの基本的な構図の一つだったでしょうが、これもどんどん変化しています。体育会系的上下関係といったものにも、以前よりも社会の目は厳しくなっていると言えるでしょう。

社会の価値観の変化に対して、ビジネスも影響を受けないわけがありません。
  

SDGsといった単語も、日本でもこの数年で急速に認知度が高まり、「社会にとってよい事業を営んでいるかどうか」という視点を持つことが、求められる度合はどんどんと高まっています。

実際に、私自身も、SDGs関連の支援をさせていただく仕事は増えましたし、また「心理的安全性を高める」といった切り口の仕事も増えました。これは以前であれば「普通の上下関係」であったものが「パワハラ」と呼ばれるようになり、さらにそれが進化してきていることを表していると言っていいと思います。

同じ価値観、文化が何十年、何百年と続くと言った固定化された社会ではなく、価値観などが変化し続ける、アップデートし続ける、変わり続ける社会を生きているとも言えます。

そうなると「常識」というものが非常に難しくなってきます。

新入社員研修では「ビジネスの常識」を教えることが求められますが、そもそも「ビジネスの常識」の方が、変化の波にもまれていて、何を「常識」として固定化していいのかどうか、とても難しい時代になってきているのです。
    

出典:写真AC

自分の中の「常識」を見つめなおすことが大事

成人発達理論の大家の一人であるキーガン教授は、成人の発達の段階として

・環境順応段階
・自己主導段階
・自己変容段階

というものを示しています。

ここでいう自己変容段階というのは端的に言えば、「自分を変え続けられる段階」です。自分の中の常識や、強い価値観について、常に吟味し、必要があればアップデートすることができる、ということです。

社長でも社員でもどのポジションの人であってもこの「自己変容段階」であれる組織というのが、現在の社会環境、ビジネス環境では非常に重要になってきていると言えるでしょう。

社内で、「女の子は●●をして」というようなことを言えば、性差別になり、「会社は利益を出すところだ!」と言えば、SDGsを分かってないと批判され、「仕事なんだから、いいからやれ」と言えば、パワハラで訴えられるかもしれません。

そういったときに、自分の中の常識とぶつかることが起こりえるわけですが、この「自分の中の常識とぶつかる」ことが起こったときに、「自分の持っている常識は、果たして今の時代も常識なのか」と吟味するスタンスが重要で、そのスタンスを持てている人が「自己変容段階」にある、ということです。
   

社会が変化するということは顧客も社員も変化しているということ

社会が変化しているということは、顧客も変化していますし、取引先も変化している、社員も変化しているということです。

人間はラクをしたいものですから「変わらないでいて欲しい」という気持ちもあります。変わらない方がラクだからです。変化に対応して、自分自身を変えようとするのはなかなかの手間です。

しかし、そうは言っても社会の変化は止まってくれません。むしろ、社会は変わり続けるものだし、自分自身も変わり続けるものという姿勢を選んでしまった方がラクかもしれません。
    

コロナが起こり、リモートワークが急激に増えましたが、これも変化の一つですね。

こういった変化も「前は良かったのに」などとずっと思っていると、それは大きなストレスになります。

「まぁ変化はあるものだし、都度都度、適切に対応していこう」くらいの軽やかさがあったほうが、健全な精神状態を保ちやすく、健全にビジネスに取り組んでいけるのだろうと思います。
   

今回のメルマガは以上となります。
いつも最後までご覧くださり、ありがとうございます。

   

今回のメルマガのテーマでもありましたように、令和になり、ますます社会の変化は激しくなっています。所謂、昭和的な、体育会系の企業体質のままでは、これからのビジネスで取り残されていくでしょう。

しかし、「このままではいけない」という気持ちがあっても、実際にどうしたらいいのかと葛藤している方も多いのではないでしょうか。

会社や職場をアップデートしていくための最初の一歩として2021年9月開講予定の弊社講座「組織変革塾」もご検討いただけましたら幸いです。詳しくは下記のURLから、是非カリキュラムなどを1度ご覧いただければと存じますが、「このままではいけないけど、どうしたらいいかわからない」方が

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[Vo88. 2021/08/24配信号、執筆:石川英明]

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